「住まいと耐震工法研究会」
古典震災論
樫原健一
http://serb.jp/company.html
「古典震災論」は、古典時代(おもに古代ギリシア・ローマ時代)の東地中海地域における災害記録と当時の古典書、近年の考古学的調査などにもとづいて、人々の生活再建、震災復興、建築・都市計画のありようをさぐり、我が国の来たるべき大震災に備えようとする論考である。
CONTENTS
はじめに − 大陸移動説と気候変動
第1回 メソポタミア、災害の記憶と復興 − ギルガメシュ叙事詩からバベルの塔へ
第2回 孤島の震災 − クレタ島とサントリーニのミノア文明
第3回 地震で決着したトロイア戦争 − ホメロス「イリアス」の世界
第4回 スパルタを襲った直下型地震 − 特異なポリスの震災復興
第5回 アテナイの戦争と平和 − パルテノン神殿の栄光
第6回 アポロン神の震災対策 − 古代社会を運命づけたデルフォイ神託
第7回 アレクサンドロス後のロードス島震災 − 地震で倒壊した古代の不思議
第8回 紀元前夜の震災 − ユダヤのヘロデ王国と死海文書の世界
第9回 マグナグラエキアの震災 − ピタゴラス的生き方の終焉とローマ帝国
第10回 皇帝ネロの黙示録 − ローマ大火と市街地改造
第11回 ローマ帝国が衰退するとき − アンティオキアの大震災
第12回 神々の怒り − 震災復興で生き残ったコンスタンティノポリス
(注)2014 年~2015 年にかけて産経新聞(大阪版夕刊)に連載した原稿に大幅加筆し、さらに図・文献リストを加えて書き下ろし再構成